『メンズビジネスバッグ』 ¥280,000
オーダー種類 | パターンオーダー |
使用皮革 | ブライドルレザー (バーガンディ色) |
サイズ | W40㎝×H29㎝×トータルD14㎝・本体底D10,5㎝ (持ち手H8㎝) |
8月です。しっかり暑いです。
籠る仕事ですが、日中はエアコンを効かせ、
ますます籠って鞄製作に取り組んでおります。
8月もいつも通り、営業しております。
エスペディエンテの休業日は、定休日の火曜日のみです。
お盆休みの期間を使って…と、
ご検討中のお客様、お待ちしております。
ブライドルレザーを使用しての
『メンズビジネスバッグ』の製作ご依頼を頂きました。
製作のお打ち合わせのスタートは、迫力のある鞄が欲しい。というお言葉から。
お客様のこんな感じが好きですね。…という鞄のイメージ画像をお持ち頂いて、
好まれる見た目の印象を伝えて頂きました。
お打ち合わせには、常にご家族皆様でお越し下さり、
ご家族と私たちと、全員でやり取りを重ねて
バッグのデザイン構造を導き出しました。
当初は、かぶせタイプのブリーフケースをご希望されておりましたが、
使い勝手やスタイルを考えると、
天ファスナータイプが宜しいかとご案内させて頂き、
ご一緒にいらした奥様もそちらが宜しいと、ご主人様と共にお話ししながら…
バッグの方向性が決まって参りました。
『メンズビジネスバッグ』の外ポケットには、
お財布・スマホといった頻繁に出し入れするものを収納されたいということで、
立体物を入れても型崩れの心配なく、しかも出し入れし易さを考えると、
外ポケットにはマチをつけることに。
マチ付きの外ポケットにつきましては、一番悩みました。
より良い方法を考え、それをまずは実寸大サンプルに落とし込むわけですが、
それにすごく悩みました。
実寸大サンプルでは仕上がりの使用感・サイズ感をご確認頂きますが、
それによって片側のみ配置予定だった外ポケットは、両側に配置することに。
両側に配置することで、当然ですがバッグの重量感のバランスが良くなります。
でもそれも、実寸大サンプルを作ることで、よりリアルに感じられ、
確信を持ってお客様は選択することができました。
実寸大サンプルを作る事は、ひと手間ではありますが、
ご依頼主のお客様も、作る側の私たちも、
よりリアルにイメージができて、不安案件が減り、
迷い無く選択できますし、迷い無く製作に取り組むことが出来ます。
外ポケットのマチについて今回採用しましたのは、
ポケットの底がラウンドするやり方。
底を膨らませた分だけ、立体物を外ポケットに入れても
バッグの表面に収納物のアタリが出にくい。
でも、ブライドルという硬い革素材でそんな仕立てが可能なのか?
硬いブライドルを急激に曲げる。端材で柔軟度と厚みをテスト。
革の漉き方具合をテストしながら、トライ! 挑戦でした。
ブライドルレザー1枚のみの状態だと柔軟性がありますが、
裏に何か貼り合わせると柔軟性が無くなり、シワが入りやすくなる。
1回ついたシワは消えないという、ブライドルの緊張感。
でも裏地は欲しい。裏地の貼り方も工夫しました。
縫製とコバの仕上げにつきましては…
大半のコバは「切り目仕立て」ですが、底だけ「ヘリ返し」です。
持ち手と外周、底、マチのパーツが手縫いです。
自分が持っている打ち具を全て試して、
一番良いステッチの出方となる打ち具を選びました。
イイ感じに手縫いも縫い上がっております。
ブライドルレザーを使っての鞄。
今現在で、これ以上の出来は無い位、いい出来でした。
革の折れ曲がりも綺麗。
(革が折れる所でちゃんと折れる。綺麗に折れるように加工しております。)
内装は、迫力を意識した深い赤色をお選び頂き、
名刺入れが収納できるサイズのオープンポケットを三連で配置し、
その反対側の壁面には、ペンループをご希望に合わせて配置しております。
お打ち合わせから、出来上がりまで、お時間を頂きましたが、
お蔭様で精一杯取り組むことができました。ありがとうございました。
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