こんにちは。エスペディエンテのかづみです。
アトリエをオープンしてから、オーダーをいただいていた、
大型トートバック『フォルテ』ができあがりました。
今回も、エスペディエンテの鞄職人である主人の製作レポートをお伝えします。
この大型のトートバック『フォルテ』は、
イタリアンタンニンレザーのローズアンティコ色を使用しております。
一見は、ピンクに近い色味ですが、後の経年変化で艶のある深い赤色に変化していきます。
こちらのトートバッグをオーダーしてくださった方は、
20代半ばの女性で、ローズアンティコのピンク色を選択していかれました。
ステッチについては、お客様がご希望する糸の色を何色か選んでいただき、
その場でご希望された色の糸をミシンにかさせていただいて、
共色のピンクで決定しました。
毎回オーダーを頂く際には、お客様がご希望する色の糸を、
オーダーされたバックに使用する革の端革を使い、
お客様の目の前で実際にミシンステッチをかけるようにしていくのですが、
お客様は、「こんな風にして、鞄をお願いしたこと無いわ~」と、
喜んでいただき嬉しいです。
また、作り手側としても、お客様から色の組み合わせのアイディアをいただき、
いつもとても新鮮な発見があります。
これまでの『フォルテ』は、メインステッチに5番の太番手の糸を使用していましたが、
今回オーダーされた女性は小柄でスマートな方なので、ステッチの糸は1番手落として、
8番の糸で製作させていただきました。
アトリエに並んでいる『フォルテ』を手に持ったり、肩に掛けたり、
実際に使用感を確認していただき、
持ち手を今までの『フォルテ』よりも太くして製作することとなりました。
持ち手にもう少し強度を持たせたかったこともあって、
持ち手の間にもう1枚革をサンドして、肉盛りさせましたので、
だいぶしっかりとした、持ち手を製作することができました。
また全体的なフォルムも、わずかに微調整を加え、
鞄の脇の部分が少しふっくらするような、表情になるよう修正してみました。
言われなければ気付かない程度ですが、作り手目線からみると、
主人いわく、「だいぶ印象が良くなった」と満足しております。
これから、桜の咲く季節。
この桜色のローズアンティコの『フォルテ』を持ってお出掛けできる、
良い時期の受け渡しとなりました。
エスペディエンテ かづみ
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