






『細マチダレス』
オーダー種類 | フルオーダー |
使用皮革 | ヨーロピアン型押しカーフ |
サイズ | W39㎝×H28.5㎝×D12㎝ |
まだ、アトリエを始める以前の…修業時代、
いつか…自分の店を持って、いつか…カッコいい紳士鞄を作りたいし、
そんなオーダーが入ったら最高だろうな…。
と、夢を描いておりました。
私共が生まれ育ち、現在も暮らしている長野県での移動手段といえば、
社会人となれば、ほぼほぼ自動車での交通手段が大前提で、歩くといえば駐車場から建物位までの距離。
そのせいかほとんどの男性は、プライベートではバッグを持たず、
パンツのポケットへお財布・携帯等を収納する程度の方が多いのではないかと感じています。
そんな、バッグを持つ人、持たない人と極端な長野県で、どの程度の紳士鞄の需要があるのか、期待をしつつ日々を過ごしておりました。
それが、ある日、ひとりの男性がご来店下さり、そのお客様がお持ち下さったのは、
お客様が欲しい!と感じていらっしゃる『細マチダレスバッグ』が印刷されたものでした!
長野県に住まわれている方が、このような紳士鞄を欲しい!と感じて下さりわざわざ、
私共を訪ねオーダーして下さる方がいらっしゃった事は、本当に有難く嬉しかったです!!
お作りさせて頂く『細マチダレス』は、お客様がお持ち下さったデザインをもとに、
お客様が求めていらっしゃる鞄の構造と機能をお伺いして、まずはサンプルをお作りさせて頂きました。
初めての『細マチダレス』のオーダーでしたので、
新たに型紙を起こす必要があり、サイズ感・使い勝手を確認して頂く為のサンプル製作へとまずは取り掛かりました。
今回、自分なりにこだわって時間をかけて構造を割り出したのが、「マチ」の形状です。
一番悩み模索することに時間がかかった「マチ」ですが、出来上がりをご覧頂いた際には、違和感無く当たり前でさり気なく、そんな仕上がりの「マチ」にしたかったのです。
サンプル製作に取り掛かる前の、型紙を起こす際には、カレンダーの紙で折り曲げて調整を繰り返しながら、サイズ・構造を割り出し、自分が納得のいくバランスを探り…よし!決定!
お客様にサンプルを確認して頂き、本製作へと取り掛かり、現在の私共にとっての全力で製作に取り組みました。
いつもそうなのですが、寝ても覚めても、今取り掛かっている鞄の事で頭がいっぱいなのですが、今回は、いつも以上に神経をつかい、少々疲れました。けれど…
その甲斐あって、出来上がってみると良いもんだな~!
店置きにも欲しいな~と、まずは出来上がりを眺めておりました。
そして、お客様へお渡しする際には、再び緊張感が高まる瞬間ですが、
お客様にも喜んで頂き、良かった~!一気に疲れが吹き飛ぶ瞬間となります。
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