革製品のストレスを解消させるオーダー製作のご依頼に取り組んでおります。

9月の中旬となり、日の出が遅くなってきてはおりますが、
過ごしやすい気温の爽やかな朝で秋の気配を感じる信州松本です。
でもまだ、朝のお散歩を復活させることができず、ちょっと自己嫌悪です。

さて、エスペディエンテに革製品のオーダーご依頼を頂けるきっかけのひとつに、
「ストレスを感じている事を解消して欲しい」と、
ご相談頂きながらお打ち合わせをスタートすることもございます。

例えば、「お財布」や「名刺入れ」の場合、
専用の収納アイテムにも関わらず、
収納したお札や名刺の角が折れてしまうことが気になっていて、
そのストレスを解消できることをずっと探していました。とか。

「バッグ」の場合、バッグに収納できる分だけたくさん収納すると、
収納物とマチが接触して、バッグのマチがふくれて変形してしまい、
結果、バッグの型崩れが気になります。と。

ストレスの原因は、どれも「マチ」が邪魔だったのです。

中に折れている「マチ」を外に折れるようにすれば、
ストレスを解消することができます。
言葉にしたら簡単ですが、「外に折れるマチ」を可能にすることは、
なかなか大変でした。
だから、世の中にそこまで多くないのかなと感じました。

オーダーメイドの革製品

「外折れマチ」のアイテム

マチが外側に折れるとマチが外側に避けるので、
収納物とマチが接触することが無くなります。

マチとの接触が無くなり邪魔しないということは、
内寸サイズギリギリまで収納できるようになります。
お札や名刺の場合、外に折れたマチと接触しないので、
折れたりして傷むことがありません。

お札の角が折れない!外折れマチの『ラウンドファスナー財布』
ブログ記事は コチラ≫≫≫

 

革の財布

「外折れマチ」のラウンド財布

外側にマチが折れたバッグも、同じようにマチが外側に避けるので、
ちょっと多めに収納物を入れてバッグのマチと接触して膨らみそうでも、
もともと外に折れているので、マチの変形の心配をすることなく、
お使い頂けます。

白い革のバッグ

「外折れマチ」のフォーマルバッグ

「外折れマチ」のフォーマルバッグのブログ記事は コチラ≫≫≫  

 

ストレスを感じることが多かったマチが中に折れる構造ですが、
お客様目線ではなく、設計・製作側からみるととても理にかなっておりました。

マチが中に折れれば、基準となる裁断面が外側にきます。
その場合、パーツ数は最低限でシンプルな構造で済みますし、
難しく考えなくて済みます。
作るうえではイメージし易いです。

逆に今回のようなマチが外に折れることで、
裁断面が内側にくる為、ひと工程増えてきます。

パーツ数も手数も増えるので気をつけないと、その分だけ野暮ったさも出ます。
作るうえで難しくなるし、
配慮しなければならないことも多くなり、すんなりとはいきません。
ミシンが入るか。パーツの重なり合いが野暮ったくならないように。と、
色々考えなければなりません。

考えなければならない事に挑戦するのは、
お客様のリクエストにお応えしたいからです。

中折れのマチと接触することで、お札が折れたり、
名刺が折れたり、バッグのマチが変形したりと、
お客様の感じるストレス・不便さ・わずらわしさを解消する方法を模索します。
構造を一から考えなければならなかったですが、
お客様のストレスを解消する為、ご要望にお応えする為に、取り組みました。

ブライドルレザーのバッグ

「外折れマチ」のタブレットトート

少しずつ増えてきた「外折れマチ」ですが、世の中にはあまり無いようで、
マチが邪魔に感じるというご依頼が多くなって参りました。
お客様のリクエストにお応えできることによって、
ご提案できるパターンの幅も広がって参りました。

フルオーダーの外折れマチ『ショルダーバッグ』
ブログ記事はコチラ ≫≫≫

 

革のショルダーバッグ

「外折れマチ」ショルダーバッグ

振り返ると「外折れマチ」の最初のスタートは『名刺入れ』からでした。
実際にお使いになるお客様より、きっかけとヒントを頂きました。
お使いになってのストレスは、作り手ではなかなか発見しにくい事でした。

なるほど!マチが邪魔していた!という事に気づかされました。

革の名刺入れ

「外折れマチ」名刺入れ

マチ二層式の『名刺入れ』のブログ記事は コチラ≫≫≫

外折れマチ『名刺入れ』のブログ記事は コチラ≫≫≫

名刺入れをきっかけに、
財布もバッグも外に折れるマチの構造でお作りしましたが、
全てお客様の共通認識によるものでした。

美しさを求め、気になるっている。ということは、余程の意識だと感じます。
その意識を受けとめてカタチにする。
どんなに大変な工程だったとしても、
自然で美しい佇まいの革製品となるように、作り上げて参ります。

Posted in インフォメーション, 鞄職人の日々

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